予想の仕方

【初心者向け】ラップを用いた競馬予想の仕方を解説。抑えるポイントは2つ!

たかし君
たかし君
ラップって難しそうで何か取っ付きにくい
たかし君
たかし君
ラップに興味はあるけど勉強の仕方が全く分からない
たかし君
たかし君
ラップってやっぱ上級者だけのものですよね?

と疑問に感じているあなたの悩みを解決できる記事となっています。

今回の記事ではラップの基礎的知識とラップを予想に活かす上で絶対に抑えておきたいポイント2つを解説しています。

この記事を読み終えることで今からラップを意識出来るようになり、ラップから各馬の適性を考えられるになるでしょう。

⒈ラップとは、各馬の適性を測る最強のツール

ラップタイムとは200mごとに計測するスタートからその地点までの所要タイムのこと。

そしてこのラップというのは各馬の適性面を推し量るツールとして最適解の一つだと思っています。

何故なら、ラップは不変だから。

競馬予想のファクターって意外と主観的要素が入り混じっているものが多く(トラックバイアスや展開面、各馬の能力比較など)その人の考え方によって答えも様々です。

しかしラップというのは公式に数値として表されておりこの値が人によって変わるということはないですよね。

たかし君
たかし君
上がり3Fが33.5と書かれていますが私は34.0だと思います。

こんな人はいないですよね笑

つまりラップ自体は不変なので主観的要素が入る隙がなく冷静に予想へ取り入れる事が可能なのです。

それでは詳しく後述していきます。

⒉【ラップの基礎的知識】絶対に抑えておきたいポイント2つ。ラップは2種類のみ!

ラップから見るレースの分類は大きく分けて2種類のみです。

それは以下の通りで

①瞬発力勝負

②持続力勝負

いかなるレースも結局の所はこの2つに分かれるのでまずはこの2つの分類から理解を進めていきましょう。

瞬発力勝負

瞬発力とは「瞬間的に作動する筋肉の力」という意味です。

ですので瞬発力勝負というのは如何に瞬間的な速さを出せるかの勝負。

「決め手が求められた」とか「末脚勝負になった」等でも表現されたりするレースです。

瞬発力勝負と判断する2つの基準

ラップから瞬発力勝負と判断する基準は以下の通りになります。

【瞬発力勝負と判断する2つの基準】

①L4間で0.5以上の加速ラップがある(数値はあくまで基準)

②中盤でペースが緩んでいる

一つずつ解説します。

①L4間で0.5以上の加速ラップがある(数値はあくまで基準)

競馬の勝負所である4角〜直線において急激な加速ラップ(ギアチェンジ)が踏まれたレースは瞬発力勝負と判断して良いでしょう。

そしてその「急激な加速ラップ」の基準として私は0.5以上を推奨します。

この数値はあくまで目安ですが、L4間で0.5以上の加速ラップがあれば瞬発力勝負と判断してください。

②中盤でペースが緩んでいる

中盤でペースが緩めばその分後半に向けて足が溜まります。

その為、勝負所である4角〜直線で余力がある形になるので結果、瞬間的な加速性能が問われるのです。

「ペースが緩んでいるという判断のタイムの参考値」は」特段設ける必要もないので、レースの中盤付近とその前後のラップ推移を見比べて判断して下さい。

実例にて瞬発力勝負を紹介

最近のGⅠで分かりやすい位、瞬発力勝負になったのは2020のオークスでラップは下記の通り。

【12.3 – 11.1 – 12.0 – 12.3 – 12.1 – 12.7 – 13.0 – 12.6 – 12.1 – 11.2 – 11.2 – 11.8

それでは上記2つの基準で考えてみましょう。

①L4間で0.5以上の加速ラップがある(数値はあくまで基準)

L4⇨L3間にあたる部分のラップ推移は12.1→11.2で0.9のギアチェンジ。

②中盤でペースが緩んでいる

⇨【12.3 – 11.1 – 12.0 – 12.3 – 12.1 – 12.7 – 13.0 – 12.612.1 – 11.2 – 11.2 – 11.8

L7〜L5区間で12.7 – 13.0 – 12.6とペースが緩んでいる。

上述の通り2つの基準を満たしている事が分かります。

基本的に①と②は連動しているので合わせて2つの条件が満たしていれば瞬発力勝負と判断して差し支えはありません。

ラップはあくまで映像分析とセットで考えましょう。

なぜなら、ラップだけでは気付けない部分があるから。

ラップというのはその区間において先頭を走っていた馬の通過タイムです。

なので時としてレース質と異なるラップが計時される事があります。

例えば、2019年の有馬記念。

その時のラップは下記の通りで

【6.9 – 11.1 – 11.4 – 11.4 – 11.5 – 12.2 – 12.3 – 12.1 – 11.7 – 12.3 – 13.4 – 12.2 – 12.0

ポイントはL3→L2地点で1.2の加速ラップとなっていること。

しかしこのラップは逃げたアエロリットが3、4角で早々と手応えが悪くなり失速、その地点がL3〜L2地点であった為、ラップだけで見ると加速ラップになっているのです。

しかし実際は「ラップが加速した」というよりは「逃げたアエロリットだけが減速した」形で後続各馬にとっては12秒前半で流れた事でしょう。

このようにラップだけで判断するのではなく実際の映像と照らし合わせて考える事が出来ればより質の高い予想がラップという観点からできるようになります。

持続力勝負

持続力とは「ある状態を保つための力」と定義されています。

つまりレースにおいてラップの推移が少なく一定したスピードを保つ力が求められるのが持続力勝負なのです。

そして持続力勝負は瞬発力勝負と異なり更に細かく分類が出来、それぞれのレース質で求められる適性は異なります。

詳しく後述していきますね。

⒈ワンペースの持続力勝負

文字通りレース全体を通して一貫したワンペースの競馬でスピードの持続性能が問われるレースの事。

最近のGⅠで言うとヴィクトリアマイル2020が分かりやすいので下記のラップをご参照ください。

【12.0 – 10.9 – 11.3 – 11.4 – 11.1 – 11.2 – 11.1 – 11.6

競馬というのは基本的に行き脚がついたテンの2F目が速くなりその後隊列が決まります。

なので隊列が決まった後のラップを見ていけば「どのようなレースになったのか?」が分かるのですが、この年のヴィクトリアマイルはテンの3F目〜ラストまでラップの推移が0.5以内に収まっています。

つまりレース全体を通してスピードの持続性能が問われた事を意味するのです。

またワンペースの持続力勝負ではスピードの持続力と合わせて基礎SPが求められやすいです。

基礎SP:「道中の追走能力」の事。

基礎SPが足りないと道中のペースについて行けずに位置が悪くなったり、追走だけで脚を無くしてしまって能力を発揮できない。

良く言われる「忙しかった」という表現の事です。

※この時期の東京芝は馬場状態が非常に良好で時計が物凄く速い高速馬場仕様。

そして一般的に高速馬場だと各馬スピードに乗った形になるので、ペースが緩みにくく基礎SPが問われる持続勝負になりやすいです。

⒉スローのロンスパ戦

スローのロンスパ戦とは、前半〜中盤はペースが緩みL5前後から一気にペースが上がるレースの事。

このレース質は天皇賞・春2020が分かりやすいので下記のラップをご覧ください。

【13.2 – 12.4 – 12.4 – 12.5 – 12.5 – 12.0 – 11.6 – 12.5 – 12.1 – 12.2 – 12.7 – 12.5 – 11.9 – 11.9 – 11.9 – 12.2

※テンの6〜7F目でペースが上がっていますがこれはキセキが折り合いを欠いてハナに立った影響。

道中ペースが緩みL5→L4で0.6の加速、その後は一貫して11.9〜12.1のラップで推移しております。

つまり前半〜中盤はペースが緩みL4から急加速するロングスパートの競馬になったという事です。

そしてこのレース質で求められる適性はトップスピードの持続性能とロンスパ適性になります。

・トップスピード:「スピードの絶対値」の事。

後傾質(前半より後半の方が時計が速いレースの事)のレースで求められる事が多く、トップスピードの質が高い馬=後半に速い上がりが使える馬と思って差し支えありません。

・ロンスパ性能:スピードの持続性能+機動力を掛け合わせた能力の事。

そもそもロンスパ戦というのは、L5前後からペースアップするレース質の事で長く良い脚を使う為のスピードの持続性能がまずは求められます。

そしてL5前後からペースが速くなるという事は3、4角でトップスピード近くまでギアが入る事になるのでスピードに乗った中でコーナーを回る形。

即ち、コーナーでの加速に対して順応出来る能力(機動力)も合わせて必要です。

タフな消耗戦

タフな消耗戦とはL4間で減速ラップとなっているレース質の事。

これは阪神大賞典2021のラップが分かりやすいので下記をご覧ください。

【12.9 – 11.7 – 12.7 – 12.4 – 12.7 – 12.4 – 12.6 – 13.3 – 12.8 – 12.1 – 12.2 – 12.1 – 12.2 – 12.3 – 12.9

基本的に競馬というのは、ラストに向けて各馬が脚をためる形になるので勝負所になるL4間では加速ラップが踏まれるのが定説。

しかし上述のようにL4間で減速ラップが続くレースというのもあり、このレース質を消耗戦と表現します。

そしてこのレース質ではタフさが求められるのです。

タフさ:スタミナ的意味合い。

減速ラップが続くような各馬バテバテになるレース質の中でのスピードの持続性能。

⒊ラップ適性は予想スキルの上達に大いに役立つ!

・ラップは不変

・全てのレースは瞬発力勝負or持続力勝負に分かれる

・瞬発力勝負とは瞬間的な速さを出せるかの勝負。

①L4間で0.5以上の加速ラップがある(数値はあくまで基準)

②中盤でペースが緩んでいる

上記2つの基準で判断。

・持続力勝負とはラップの推移が少なく一定したスピードを保つ力が求められる

①ワンペースの持続力勝負

②スローのロンスパ戦

③タフな消耗戦の3種類があり、それぞれ求められる適性が異なる

今回は、

たかし君
たかし君
ラップてそもそも何?
たかし君
たかし君
ラップを勉強したいけどまず何から考えれば良いか分からない

といった初心者のあなたへ向けた記事です。

今後は「ラップ理論を用いた具体的な予想方法」の記事などラップの記事も随時更新していきますのでお楽しみに。