・天皇賞秋のポイントを徹底解説
・天皇賞秋出走予定馬を全頭診断
・現段階での最有力候補
【登録頭数:12頭】(フルゲート:18頭)
アーモンドアイ
ウインブライト
クロノジェネシス
フィエールマン
ブラストワンピース
キセキ
ダノンプレミアム
ダノンキングリー
ダイワキャグニー
スカーレットカラー
カデナ
ジナンボー
目次
天皇賞秋2020のコース解説・傾向解説!
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引用元:https://www.keibalab.jp/db/race/202011010511/course.html
【コース特徴】
1コーナー奥のポケットからスタートする為、2コーナーまでの距離が130mほどしかなく外枠の馬は明らかな距離ロスが生まれる変則コース。
基本的には直線が長く中盤が緩む(緩むと言っても12秒前半で極端にペースダウンする事はない)影響で後傾質のレースになりやすくトップスピードの質が問われます。
近2年は中盤も緩まず11秒台のラップが続くレースで持続力が問われましたが、これはアエロリット(2019年)、キセキ(2018年)とスピードの持続力を武器に逃げるタイプの逃げ馬がいたから。
今回は逃げたい馬も不在(キセキはキャラが変わってます)である事からトップスピードの質が問われる瞬発力勝負が想定されます。
またスタートしてから直ぐ下り坂になる影響でテンから11秒台のラップが続く為、合わせて追走力も必要ですね。
【適性】
・トップスピードの質
・機動力
・スピードの持続力(展開次第)
【トラックバイアス】
今週から東京はコース替わりです。
また現段階では1週間を通して殆ど雨予報はありません。
その為、先週と比べると時計が早くなりバイアスもイン前に出る可能性はあります。
当日まで馬場読みは欠かせませんね。
【展開面】
逃げ馬不在のメンバー構成。
現段階ではダイワキャグニーの逃げを想定しているがどの馬が逃げる形になってもペースは落ち着きそう。
その為、スローペースの瞬発力勝負になる可能性が高い。
ただこのような逃げ馬が見当たらない時こそ色気を出して思いもよらぬ馬がハイペースで逃げを打つ事あるので展開はしっかりと読みたい。
以下でまとめました。
【コース解説・レース傾向】
中盤が緩む後傾質のレース。
しかしテンは早くなりやすい。
【適性】
・トップスピードの質
・機動力
・スピードの持続力(展開次第)
【トラックバイアス】
今週からコース替わりでバイアスや時計の出方に注目
【展開面】
逃げ馬不在でスローの瞬発力勝負が濃厚
天皇賞秋2020出走予定馬全頭診断!

【指数の内容】
総合評価 | 能力面・適性面(トラックバイアス、展開バイアス、ラップ適性、馬場適性)を総合的に判断した評価 |
---|
【指数の意味合い】
S | メンバー内で抜けていると判断した場合 |
---|---|
A+ | メンバー内でトップクラスの高評価 |
A | それなりの高い評価 |
B+ | 多少注意は必要な存在 |
B | 特別な買い要素は無し |
C | 厳しい |
アーモンドアイ
【安田記念】
トラックバイアス:内外フラット
展開:ミドルペースの持続力勝負
安田記念の敗因は追走に苦労して最後末脚が劣ったと考えています。
【安田記念ラップ】

【ヴィクトリアマイルラップ】

上段は安田記念のラップで下段はヴィクトリアマイルのラップです。
注目するポイントとしてはどちらも東京マイルらしいスピード決着で1400質のレースになっという事。
その為、一見したらヴィクトリアマイルを勝ったアーモンドアイにとって安田記念のラップは特別追走に苦労するものでは無いと思えます。
しかし個人的には安田記念のラップの方が時計は遅いものの数字以上に追走力は求められたと感じたのです。
その一番の理由は風。
両レース共にスタート時に見える黄色い旗に注目してみて下さい。
ヴィクトリアマイルは左方向(向こう正面で追い風)、田記念では右方向(向こう正面で向かい風で強い)に風が吹いているのが分かると思います。
また安田記念は稍重の影響もあった事から数字以上に負荷は強かった筈です。
この事はヴィクトリアマイルがテンの4Fが45.6、上り4Fが45.0で+0.6の後傾質、一方安田記念がテンの4Fが45.7、上り4Fが45.9で-0.2の前傾質のレースであった事からも考察が出来ます。
道中ルメール騎手も押っ付けながら追走していますしね。
中2週という不安要素に敗因を求たくなる気持ちは良く分かりますし、個人的にも間隔を開けた方がベストだとは思います。
ただスプリンターが集結した今年の安田記念では追走力に欠け、その中でしっかりと2着に来た内容は決して悪いものではないでしょう。
この馬は時計の速い高速決着が大の得意でこの事はタフな展開になった有馬記念の敗因からも分かります。
その為、例年よりも時計のかかる今の東京コースには不安が残ります。
コース替わりで時計の出方やバイアスがどう変わるか、そこの条件次第で取り捨ては変わってきそうです。
またゲートの不安も払拭出来てはいませんね。
総合評価:A+
ウインブライト
【天皇賞秋2019】
トラックバイアス:インコースが有利
展開バイアス:スローペースの持続力勝負
不利な外枠発走だったが3角で内一頭分外目まで内目に入れ直線外から追い出しての8着。
枠の不利はありましたが似たような位置取りになったワグネリアンと比較すると評価はしにくいです。
この馬は誰もが認める中山巧者でスピードの持続性が武器のタイプ。
その為、トップスピードの質が問われるこの舞台やスロー濃厚のこのメンバー構成では高い評価は出来ません。
総合評価:C
カデナ
このメンバーではトップスピードの質は劣りますし追走力も乏しいので後方からの競馬が濃厚。
展開利も活かしにくい事を考えるとここでは厳しいです。
総合評価:C
キセキ
【京都大賞典】
トラックバイアス:内外フラット
展開:スローペースの瞬発力勝負
想定よりもペースが落ち着き外からも追い込める馬場状態だった事からトップスピードの質が求められた一戦。
しかしこの馬はゲートで遅れた事もあり残り4F辺りからスパートを開始するロンスパ戦を行っており、トラックバイアスを加味しての2着です。
スピードの持続性は評価して良い内容です。
出遅れ→道中捲るといった競馬が板についてきているので今回もゲートは出ないでしょうし向こう正面でマクリ気味に上がってくる可能性があるので展開の鍵を握る存在ではあります。
ただ道中で捲ってくるとはいえ、直線の長い東京コースを考えるとトップスピードの質が求められるとは思うのでこの馬の適性には当てはまりません。
バイアス次第な部分もありますが現段階では高い評価は不要だと思います。
総合評価:B
クロノジェネシス
【宝塚記念】
トラックバイアス:外伸び
展開:ハイペースの消耗戦
テンの3Fが非常に早く1,2コーナーでペースは緩みました。
しかしその後は12.4のラップが続き先行馬にとって息が入らない流れの中、3.4コーナーでクロノジェネシス、キセキが捲ってくる流れ。
直前の雨で馬場もタフになっておりスピードの持続性やスタミナといった適性面及び、外差しのバイアスが大きく結果に直結したレース。
その流れを自ら動いていき4角馬なりで早め先頭、最後は後続に6馬身差をつける圧勝劇。
適性面、バイアス全てが向いた形ではありますが着差が物語るように強すぎます、正に圧巻の走りでした。
前走の宝塚記念や京都記念、秋華賞のようなタフな馬場や展開になったレースでの好走が目立ちます。
ただ後傾質になった大阪杯でも不利な外枠から2着に好走している辺りこの舞台も守備範囲なはず。
また例年以上に時計のかかる今開催の東京芝は歓迎材料。
バイアス次第ですが馬券内は固い一頭ですかね。
総合評価:A
ジナンボー
【新潟記念】
トラックバイアス:外伸び
展開:スローペースの瞬発力勝負
馬場が悪い事も合ってペースが極端に落ち着き直線瞬発力勝負になった一戦。
その流れを向こう正面で内から押し上げ、3.4角で馬場の良いギリギリの部分を走りつつ直線も馬場の良い5分所まで外に出し押し切りを図っての2着。
馬場が悪い中積極的に動いたミルコ騎手の好騎乗が光りましたね。
2年連続瞬発力勝負になった新潟記念での好走及び、持続質のレースになった小倉大賞典を早め先頭で3着に入った内容からこの馬は万能型。
能力的には流石に足りませんが、先行力もあるのでバイアス次第では馬券内の可能性は狙える一頭かもしれません。
総合評価:B
スカーレットカラー
【クイーンS】
トラックバイアス:内外フラット
展開:ハイペースの持続力勝負
逃げ馬が集結した影響でペースが速くなり後方の差し馬に展開が向いたレース。
その流れを最後方から追走し直線内を突くも前が詰まる致命的な不利を受ける。
その後外目に持ち出し追い出すも完全に仕掛けが遅れてしまっての3着。
このレースは度外視可能でむしろ3着までに来たことを褒めたいレースです。
昨年勝った府中牝馬Sや負けて強しの内容だった阪神牝馬Sからこの馬はトップスピードの質が高い為、東京向きなのは明らか。
追走力に欠けるタイプですが今回は少頭数で逃げ馬不在の為、ペースが落ち着きそうなのも好材料。
能力的に足りない印象は否めませんが、バイアス次第再度のイン付きで馬券内は狙える一頭です。
総合評価:B+
ダイワキャグニー
【毎日王冠】
トラックバイアス:若干インコース有利
展開:ハイペースの持続力勝負
逃げたトーラスジェミニが離し逃げをした影響でハイペースのラップを計時していますが、3番手以降の馬にとってはそこまで速い時計ではありません。
むしろ縦長になった事を考えると3番手で実質単騎逃げの形になったダイワキャグニーはバイアスに恵まれた印象は強いです。
過去の8勝全てを東京コースで挙げている生粋の東京巧者。
しかし近走も含めてその多くがバイアスに恵まれてのもので能力面を高く評価できる内容ではありません。
ただ先行力や器用な立ち回りが出来てのこの成績なので今回もバイアスに恵まれるようであれば無視はできないかもしれません。
総合評価:B
ダノンキングリー
【毎日王冠2019】
トラックバイアス:若干インコース有利
展開:ミドルペースの持続力勝負
東京の開幕週で時計も早く前の馬がなかなか止まらなかったレース。
その流れをゲートで立ち遅れ最後方直線大外から伸びて来ての快勝。
ハンデ差は確かにありましたが、それを差し引いてもアエロリットにこの内容での快勝は非常に高い評価が出来ます。
全走は追走力に欠けての敗戦で前々走は逃げのスタイルが合わずに3着と敗因は明確。
そして今回はトップスピードの質が活かせる東京芝2000へ条件は好転しますし近走の内容で人気が落ちればなお良し。
打倒アーモンドアイの1番手候補であり、個人的には逆転まで頭に入っております。
総合評価:A+
ダノンプレミアム
【天皇賞秋2019】
トラックバイアス:インコースが有利
展開:ミドルペースの持続力勝負
イン前有利のバイアスの中、好位を追走し直線外から伸びて来ての2着。
アーモンドアイはインの3番手から直線も内を突く完璧な競馬だったとは言え3馬身差は流石に離されすぎ。
スピードの持続力は評価出来る内容ですがアーモンドアイを逆転するには相当展開に恵まれる必要があると思われます。
上記の内容やマイラーズC(超スローの瞬発力勝負でグァンチャーレに0.2差しかつけれない内容)等からこの馬は持続力タイプだと思います。
なので昨年はアエロリットの逃げが見方をした形になりましたが今年は逃げ馬不在で瞬発力勝負が濃厚。
バイアス次第ではありますが昨年ほどの評価はしにくいです。
総合評価:B
フィエールマン
【天皇賞春2020】
トラックバイアス:若干インコース有利
展開バイアス:スローペースの持続力勝負
2着のスティッフェリオがインの3番手という絶好位から抜け出しを図る中、中段の外目を追走し直線も大外から追い込んでの1着。
着差はわずかですがそれ以上に強い内容でスピードの持続力を高く評価できます。
新馬戦以来の東京・左回りという事ですが、トップスピードの質が求められた菊花賞や昨年の天皇賞春の内容からこの舞台でも特段パフォーマンスを下げる印象はありません。
個人的にこの馬は万能型だと思っています。
しかしベストは坂の下りを利用し上がり4Fからの持続力勝負になる京都外回り。
また先行力・追走力に乏しく今回も後方からの競馬が想定される為、高い評価はしにくい印象です。
総合評価:B+
ブラストワンピース
【大阪杯2020】
トラックバイアス:インコース有利
展開:スローペースの持続力勝負
後方から終始外々を回らされ4角でマクリ気味に進出、直線も大外から追い込んでくるが結果ロスが大きく7着に敗退。
バイアス的に後方や外を回らされた馬には厳しい展開だった為、この敗戦は度外視できます。
3歳時の有馬記念やAJCCの内容からこの馬はスピードの持続力やスタミナが求められるタフなレースが得意。
そう考えると真逆の質が求められる今回は厳しい。
ただ時計がかかる馬場が継続したり雨が降るようであれば評価は上げる必要はあるかと思います。
総合評価:B
天皇賞秋2020出走予定馬全頭診断まとめ

ポイントをまとめました。
【コース解説・レース傾向】
中盤が緩む後傾質のレース。
しかしテンは早くなりやすい。
【適性】
・トップスピードの質
・機動力
・スピードの持続力(展開次第)
【トラックバイアス】
今週からコース替わりでバイアスや時計の出方に注目
【展開面】
逃げ馬不在でスローの瞬発力勝負が濃厚
【現段階での最有力候補】
ダノンキングリー
ザッとまとめた感じはこんな所です。
正直、トラックバイアスは当日になってみないと分からないですし、バイアス次第で予想はガラリと変わると思います。
それでは週末の予想記事をお楽しみに!